第22期学校法人東京薬科大学評議員選任選挙の経緯ならびに理事選任結果、理事の地位確認等の裁判結審までの経緯について

2016年12月09日

平成28年9月吉日

東京薬科大学卒業生ならびに教職員各位

東京薬科大学卒業生有志一同

仲秋の候、卒業生ならびに教職員の皆様におかれましては、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。また、卒業生の皆様におかれましては、第22期卒業生評議員選挙(平成27年9月1日開票)の際には多大なご協力とご支援を賜り、心より厚くお礼申し上げます。

ここでは、東京薬科大学の卒業生ならびに教職員の皆様に、第22期学校法人東京薬科大学評議員選任選挙の経緯ならびに理事選任結果、理事の地位確認等の裁判結審までの経緯について、公平で正しい情報をご提供申し上げる所存です。

なお、第22期評議員33名は、平成27年10月1日より東京薬科大学ホームページに掲載されています(https://www.toyaku.ac.jp/about/foundation/officer) 。

経緯の概要

昨年、第22期卒業生評議員10名の選挙が行われ、第21期理事長である今西信幸氏及び同氏と意を同一にする理事ら(以下、併せて「今西氏ら」といいます。)の経営方針に疑問を呈する候補者10名全員が当選する結果となりました。これに対し今西氏らは、引き続き経営権を掌握するため、選挙結果が出た後に自らに有利な評議員理事の選任方法に変更するという強硬手段に出ました。しかし、評議員会では今西氏らの選任方法は否決され、評議員会の議決に基づいて7名の評議員理事が選任され、同7名を中心とする理事会の発足をみました。もっとも、今西氏らは評議員会の決議は無効と主張し、理事長の職から退くことを拒否し続けたため、監督省庁である文部科学省とも相談し、話し合いによる解決を試みましたが、今西氏らが全く応じないことから、やむなく、楠文代氏ほか7名が事態を解決するべく、平成27年12月、東京地方裁判所立川支部に対して訴訟を提起いたしました。裁判では、裁判官が行う審議(期日)が5回開催され、判決は平成28年11月21日に下されます。

以下、詳細な経緯をお知らせ申し上げます。

22期評議員選挙と評議員会決議について

平成27年9月1日の第22期卒業生評議員選挙開票後の平成27年9月15日の第21期理事会において、今西氏らは、本学の第22期評議員理事(定数7名)の選任方法を急遽提案し、新たなルールを定めました(寄付行為施行細則の変更)。

新たなルールの内容は、概ね次のとおりです。


  評議員の中から評議員理事立候補者を募る。

 ② 立候補には他の評議員3名以上の推薦人を必要とする。

 ③ 立候補者は他の立候補者の推薦人となることはできない。

 ④ 推薦人となった者は立候補することはできない。

 ⑤ 推薦人は複数の立候補者の推薦人となることはできない。

この新たなルールは要するに、評議員4人を1組にして1名の評議員理事を選任するもの(4人1組制)ですが、従来の評議員理事選任方法とはまったく異なるものです。

従来行われてきた評議員理事選任方法は、概ね次のとおりです。


  評議員会にて、評議員理事候補者を推薦する(複数名を推薦できる)。

 ② 評議員1人が7票の投票権を持ち(7名連記方式)、評議員理事候補者に投票する。得票数の多い者から順に評議員理事とする。

この従来行われてきた評議員理事選任方法は、評議員会全体の中で多数の支持を得た者が評議員理事に選任される方法であり、本学が、歴史的に評議員(特に卒業生評議員)を中心にして民主的な経営が行われてきたことと整合するものです。

これに対して、今西氏らが平成27年9月15日の理事会で突如定めた新ルールでは、1人の評議員理事候補者は3名の評議員の推薦が得られれば評議員理事になることができます。この新たなルールは、「東京薬科大学卒業生有志一同」としては次のような多くの問題を含んでいると考えています。

① 9月1日に卒業生評議員選挙の結果(総数10議席:今西氏ら派0議席に対し、反今西氏ら派10議席)が出た後に突如新たに定められたものであり、5月11日に学校法人東京薬科大学評議員選任選挙管理委員会より公告された規定にはなく、卒業生等に何ら周知手続がとられていなかったこと。

② 今西氏らは、卒業生評議員選挙において、第21期の現職常務理事も含めて、自派の候補者が全員落選する結果となった。評議員会において少数派となることが確実視された今西氏らが、理事会においては多数派となり本学の経営権を掌握するため、自派から評議員理事数名を確保することを目的として、新たなルール(4人1組制)を採用したものと考えられること。今西氏は平成27年9月15日の理事会においてそのことに言及している(録音データあり)。

③ 本学の寄附行為注)第6条(理事の選任)の第1項第3号において、評議員理事は「評議員のうちから評議員会において選任」すると定められているところ、新たなルールは評議員会が関与することなく、一部の評議員のみによって評議員理事を選任するものであり、寄附行為に抵触すると考えられること。

④  今西氏らは、新ルールは評議員理事を「評議員会において選任」することと変わりないと主張しているが、立候補や選挙の方法を理事会で恣意的に定め、評議員会に強制することができるのであれば、それは寄附行為第6条(理事の選任)の第1項第3号を死文化することと同義であり、寄附行為上許されるものではないと考えられること。

  注)寄附行為:法人の根本規則のこと。企業でいう定款に相当する。

この内容は後述する裁判(東京地方裁判所立川支部平成27年(ワ)第2775号理事長及び理事の地位確認等請求事件)の争点であり、同裁判において反今西氏ら側が提出した訴状、第1~3準備書面の各書面をご覧頂ければ、争点と反今西氏ら側の主張の正当性をご理解頂けるものと思います。

他にも種々の問題はありますが、主として上記の点から、東京薬科大学卒業生有志一同とそれに賛同する第22期評議員21名は、新たな評議員理事選任ルールは寄附行為等に反する違法無効なものであると考えています。

実際、平成27年10月20日に開催された第22期第1回の評議員会(議長 多賀谷光男氏、副議長 小畑美和子氏)においては、新たなルールは否決され、評議員会の総意として、従来の方法で評議員理事を選任することが決議されました。

この決議は、全評議員33名のうち21名の賛成の下に行われたものであり、寄附行為上要求される評議員会の定足数(17名以上)を満たしており、その有効性に疑義はありません。

同評議員会決議の結果、次の7名が評議員理事として選任されました。

敬称略

  1. 楠    文 代
  2. 西 川    隆
  3. 安 田  一 郎
  4. 小野田  順 子
  5. 平 塚    明
  6. 肥 田  義 光
  7. 山 田  純 一

しかし、今西氏らは、同評議員会の決議を認めず、評議員理事は未選出であるとし、第21期の任期付きの理事の任期が満了した平成27年10月29日以降も、依然として自身らが理事である旨の主張をしました。

第22期理事会の開催と決議事項について

他方、平成27年11月17日、上記第22期評議員理事7名に深見希代子生命科学部長を加えた8名の招集及び出席により、第22期理事会が開催され、概ね、次の内容の決議が行われました。

  1. 今西信幸氏の理事長職からの解任。
  2. 楠文代氏の理事長選任。
  3. 今西信幸氏が理事の地位を失うこと。
  4. 内野克喜氏が理事の地位を失うこと。
  5. 伊東晃氏が理事の地位を失うこと。
  6. 太田伸氏が理事の地位を失うこと。
  7. 評議員理事選任方法を定める新たなルールが無効であること。
  8. 今西氏らが定めた学識理事選出の取り決めを撤廃すること。
  9. 松本有右氏を学識理事に選任すること。
  10. 原博氏を学識理事に選任すること。
  11. 石射正英氏を監事に選出すること。
  12. 鈴木芳美氏を監事に選出すること。
  13. 矢島毅彦氏を監事に選出すること。

その後、楠文代氏が第22期評議員会を招集し、平成27年11月28日、同評議員会が開催され、第22期監事3名の選出の同意を得た後、楠文代氏により、同3名が監事に選任されました。

第22期役員として真に認められるべき方々は、次のとおりです。なお、平成27年12月14日に開催された第22期第2回理事会において、常務理事2名の選任も行われています。


  • 理事(敬称略): 
  • 笹 津  備 規 (学長理事)
  • 大 野  尚 仁 (薬学部長理事)
  • 深 見  希代子 注)(生命科学部長理事)
  • 楠    文 代 (評議員理事・理事長)
  • 西 川    隆 (評議員理事)
  • 安 田  一 郎 (評議員理事・常務理事)
  • 小野田  順 子 (評議員理事)
  • 平 塚    明 (評議員理事)
  • 肥 田  義 光 (評議員理事)
  • 山 田  純 一 (評議員理事)
  • 松 本  有 右 (学識理事・常務理事)
  • 原      博 (学識理事)
  • 監事(敬称略): 
  • 石 射  正 英
  • 鈴 木  芳 美
  • 矢 島  毅 彦

注)生命科学部長は職権理事であるため、現在は都筑幹夫生命科学部長が理事の地位にあります。

訴訟の提起等について

もっとも、今西氏らは、未だ理事長・理事の地位にある旨主張し続けています。

楠文代氏から今西氏らに対しては、理事長室の明渡し、大学印や理事長印の引渡し、本学職員への引継指示等、第22期への引継を求め、さらに文部科学省からの指導も受け、話合いにより解決を図ることも申し入れましたが、今西氏らにはこれらも拒否されました。

東京薬科大学卒業生有志一同とそれに賛同する第22期評議員21名としても、それまで大学内外に生じる混乱を最小限にすべく努力してきましたが、今西氏らが話合いによる解決を拒否し、最早当事者間のみでは解決することが困難な状況となったことから、やむなく、楠文代氏ほか7名が事態を解決するべく原告となり、平成27年12月11日、東京地方裁判所立川支部に対して正式に訴訟を提起いたしました(平成27年(ワ)第2775号理事長及び理事の地位確認等請求事件)。

 その提訴の内容は以下のとおりです。


  1. 楠 文代氏が、理事長の地位にあることを確認する。
  2. 楠 文代氏、安田一郎氏、小野田順子氏、西川隆氏、肥田義光氏、山田純一氏、平塚明氏及び松本有右氏が、理事の地位にあることを確認する。
  3. 今西信幸氏が、理事長の地位にないことを確認する。
  4. 今西信幸氏、内野克喜氏、伊東晃氏、太田伸氏、木村正人氏、須藤尚義氏及び山村喜一氏が理事の地位にないことを確認する。

その後、裁判官が行う審議(期日)が4回開催され、平成28年9月7日の第5回期日にて結審となりました。

この結審に至るまでには、第22期評議員理事7名らの地位を巡り、数件の保全事件が裁判所に係属してきました(東京地方裁判所立川支部平成27年(ヨ)第210号役員の地位を仮に定める仮処分命令申立事件、東京高等裁判所平成27年(ラ)第2105号役員の地位を仮に定める仮処分命令申立却下決定に対する抗告事件、東京地方裁判所平成27年(ヨ)第20172号役員の地位を仮に定める仮処分命令申立事件、東京地方裁判所平成28年(モ)第40015号保全異議申立事件)が、既にその全てが終了し、現在は東京地方裁判所立川支部の判断を待つのみとなっています。判決は、平成28年11月21日13時10分に、東京地方裁判所立川支部404号法廷にて下されることとなっています。

なお、東京薬科大学卒業生有志一同において、平成27年10月20日評議員会議事録、平成27年11月17日理事会議事録等の資料、裁判に関わる一連の資料(訴状、第1~3準備書面等裁判において提出された書類)を保管していますので、ご希望の方は、いつでも閲覧して頂くことができます。

関係者各位におかれましては資料の閲覧等も含め、本件に関するお問合せは、下記のメールアドレスまでお願いいたします。

  • 1930944
  • 東京都八王子市館町1097番地
  • 担当事務局   : 松本有右
  • メールアドレス : y-matsu@pharma802.com

結  語

以上が第22期学校法人東京薬科大学評議員選任選挙の経緯ならびに理事選任結果、理事の地位確認等の裁判結審までの経緯となりますが、第22期理事会が適切に発足したことは疑う余地がないものと考えています。

ただ、東京薬科大学卒業生有志一同としては、今回の一連の紛争は、法的な主張に対する判断を得るのみで議論を終えて良い問題ではないとも考えています。

そもそも、東京薬科大学卒業生有志一同は、今西氏らの経営方針、特に全学的な議論もなく、不透明な検討過程のままに都心回帰を掲げてキャンパスの移転を断行しようとする姿勢や更なる附属薬局の開設に疑問を持ち、第22期評議員選挙に向けて立ち上がりました。様々な困難はありましたが、皆様の多くのご賛同を得て、評議員選挙には大勝したと断言することができます。

問題は、卒業生ならびに教職員の皆様からの支持を多く集めているとは断じて言えない今西氏らが、選挙に大敗し、政策的にも敗北しているにもかかわらず、恣意的に寄附行為施行細則を変更し、支持基盤のないまま長期政権を築こうとしているように思われる点です。

潔く退陣し、次回選挙に向けて再起を図るというのであれば理解はできますが、今西氏らの手法を認めれば、今後も、選挙の結果にかかわらず一部の者が本学の経営権を掌握し続ける結果となるであろうことは想像に難くありません。

本学は、伝統的に卒業生・教職員により、民主的な運営が行われてきた大学です。しかし、今、それが崩されようとしており、本学に対する強い危惧を感じざるを得ませんし、そのような事態を傍観することなど到底できません。

東京薬科大学卒業生有志一同としては、本学のあるべき姿を今一度見直し、卒業生ならびに教職員の皆様のご心配を解消するとともに、本学を一日も早く正常化し、東薬大のさらなる発展を図るためにも、第22期評議員会有志と一体となり、本件の解決に全力を注いで参る所存です。

また、第22期理事会も、本学が正常化された暁には、卒業生が誇れる伝統校としての地位を維持し、在校生とその指導と支援にあたる教職員のために、滅私奉公の精神でその経営にあたることを固く約束するものであります。

今後とも、卒業生ならびに教職員の皆様の変わらぬご理解とご協力、そしてご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

以 上